今宿五行歌会（自由）

今宿タイムズ

■今宿五行歌会（自由）

困ったものだ！
コタツから出れないのだ
入らなければいいのだが
今日もその誘惑に敗けてしまう
ああ！困ったものだ！
　　　　　　　　　　　　　神田　弘子

記録破りの
大寒波
冷えた体を
ゆず湯で癒す
至福のひととき
　　　　　　　　　　　　　倉光　園江

初詣で
覚悟して行く
長い列
人の心も穏やかで
一歩半歩と進んで行く
　　　　　　　　　　　　　南　七七子

夕焼けのオレンジ色が
じわじわと変化する
乾いた空に
生き生きとあざやかな
映像みせる　冬空
　　　　　　　　　　　　　宮島かつえ

子どもの頃
競って食べた
雑煮の餅
今では入れ歯に
気を使い
　　　　　　　　　　　　　廣瀬　廣子

病院通いの私達へ
千葉の孫より
博士号を頂いた知らせ
長生きはするもの
神様孫へ感謝有難う
　　　　　　　　　　　　　上原　逸子

戦後七十年を
迎えるこの年に
生後七十年と七年
迎え入れるこの年は
奇遇か希遇か自分の年
　　　　　　　　　　　　　柴田　恭輔

「甘くな～れ」
手の中でゆっくり
揉んで呉れたみかん
母の温もりが伝わる
風邪の夜の思い出
　　　　　　　　　　　　　井上　房子

寒さの中に
育った野菜は
甘くておいしい
冬は鍋
野菜たっぷり鍋
　　　　　　　　　　　　　高原美智子

心の中に
詩歌が潜む
でもひとりでに
顔は出さない
歌にしてやるのはあなた
　　　　　　　　　　　　　のぎたえいほ

窓の震えで
寒さを感じ
一分一秒と
時計を見ながら
温もりを惜しむ
　　　　　　　　　　　　　有家　寛子

あおい空に冷たい空気
うろこ雲がひろがって
静かに流れている
露天風呂につかって
眺めてる
　　　　　　　　　　　　　山中せつ子

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