今宿五行歌会（自由）

■今宿五行歌会（自由）

減っていく
年金と人生
これからは
思いやりの心を
増やしたい

　　　　　　　　　　　廣瀬　廣子

小さな虫
家を住みかに
米粒みたいな生き物
ある日ぴょこんと姿を見せる
一匹の赤ちゃん蜘蛛
　　　　　　
　　　　　　　　　　　南　七七子

夏祭り
花火大会
なつかしい顔・顔…
ふるさとの海は
出会い・触れ合いの場
　
　　　　　　　　　　　倉光　園江

言わないで下さい
もう　言わないで
いくら言葉を重ねても
あなたの心は
届かない

　　　　　　　　　　　神田　弘子

海の向こうに
夢を見た
遥かな日を思い
さざ波の微（かす）かな音を
聴いている

　　　　　　　　　　　山中　節子

台風近づく
荒れた海沿いの道を
ひっしに自転車漕ぐ
高校生の姿に
頑張れと車窓から

　　　　　　　　　　　有家　寛子

朝もやが
海や島を
うっすらとかくす
水平線
影のように船の往来

　　　　　　　　　　　のぎたえいほ

あっ　　驚き
いー　　悪態
うぅ　　後退（あとずさ）り
え～　　半信半疑
お！　　感動　唇の形

　　　　　　　　　　　杉本　明美

人の心の有りように
キラリキラキラ光る海
風に荒立つ波頭…
ひねもすのたりと
今は生きたし

　　　　　　　　　　　井上　房子

カサブランカ
大輪の花の香気に
吸い込まれて…
朝の庭は滴に濡れる
しっとりと

　　　　　　　　　　　宮島　かつえ

涼しげな取っ手をつけて
風呂敷バッグ
いいかもねぇ～
風呂敷も
新しい道　模索中

　　　　　　　　　　　高原　美智子

梅雨明け
夏到来
暑い夏も
花火・風鈴・蝉の声
楽しみいっぱい

　　　　　　　　　　　上原　逸子

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■平成27年(2015年)9月1日今宿タイムズ第396号